なのだ。そう北朝鮮が韓国を砲撃したのである。
江華平和展望台から西の方角にある島なのだが、ここも軍の管轄下に
おかれ、閉鎖状態らしい。背筋が氷る思いだった。あんなに楽しい
旅も、これがこの国の現実だと平和呆けした我々には信じられない
事実をまざまざと見せつけられた気がする。
今日で最後。韓国歴史の旅として見逃すことができない場所。
「安重根義士記念館」に案内された。
安重根については、日本ではあまり知られてない様子だが、韓国では
英雄なのだ。それは韓国侵略の元凶、伊藤博文を旧満州ハルビン駅で
射殺した人物ということ。
同士と指を切り、目的を貫いた不屈の人。それが安重根義士なのだ。
裁判で彼は義挙の正当性と伊藤博文の15項目の罪状を明らかにした。
時代が生み出した悲劇だろう。しかしこの道しかないと命をかけ、
民族を守り国を守ろうとした不屈の精神には頭が下がる思いである。
この裁判に高知県人が深く関わっていたと聞いて驚いたけど、彼は
堂々としており、数々の文字を残している。この字がとても力強く
強烈に心に響くから、それだけでものすごい人だと思えた。
そのあとは、ソウルタワーへと移動。
ここからは、パノラマでソウル市街が一望できる。絶景かな、すごいぜ。
しかし、よ〜くみるとマンションや高層ビルばかりの町やね。
これがふる里となると、なんだか淋しい気がする。
入り口付近にはこんなモノがあった。カップルたちだろうか、たくさんの
鍵が吊されている。しあわせを祈ってか、熱いツリーやなあ。
さらにこんな光景が・・
王宮の兵士だろうか、なにやら儀式を見せてくれた。
でも学生のアルバイトとか。それでもなんだか嬉しかった。
町に戻った。ガイドさんが今日は水曜日だから日本大使館前で
従軍慰安婦たちがデモを行っているという。そこに向かうことに。
やってました。大使館の前では警察が待機していたけど、韓国の
大学生や日本からの支援学生などが応援していた。ここで高知に
来たことがあるというおばあさんに会った。
戦時中の出来事がまだ解決していない事実に、安穏と暮らしている
自分って何だろうって考えさせられたよ。
そして昼食です。
美味しい「サムゲタン」のお店があるからと連れて行ってくれた。
噂には聞いたことあるけど、目の前に出されるとやはりびっくり。
地鳥くらいのサイズとはいえ、鶏が丸一羽入っているからねえ。
味はえらい薄いなと思ったら別皿に塩が盛られてる。これで自分
好みに味付けするらしい。少しずつ塩加えていくうちに、あら
不思議、自分好みにピッタリしてきた。さっぱりしてそれでいて
やさしい味が心に残った。お腹が満たされると商店街を散策。
土産物店がずらり。なんだか欲しいモノばかりで決められない。
楽しい町でした。
最後は、韓国総本山へ。
韓国のお寺の元だとか。その割にはとんでもなく大きいってこと
もないけど、こんなやさしい方がお迎えしてくれます。
なかを覗くとこんな仏像が並んでいました。思わず両手を合わせ
ました。
お寺って落ち着くんだなあ・・そしてお礼を言いました。
いよいよこれから帰ります。なんとなく後ろ髪ひかれるような
忘れ物したようなそんな気分に浸りながら、飛行機に乗りました。
これは機内食です。
とっても内容の濃い旅でした。案内をしてくれたヨン・ファン
戸田さんにはたいへんお世話になりました。
また行きます。きっと行きます。韓国はほんとうに魅力ある
国なんやね。今度は南部や東部にも連れて行ってください。
ありがとうございました。この度を通じてステキな友達も
出来ました。しあわせです。
それにしても、一日も早く統一国家に戻してください。同じ
民族で争わなくてはならない不幸を早く解決できますように。
そう祈りながら、次の予定を巡らせています。
韓国の旅・・・おしまい。